2009年5月14日木曜日

Lingrの話

Lingr という、リアルタイムチャットを提供するサービスがあります、が、近々終了することになりました。実は職場関係のコミュニケーションツールに使ってみようかな、と思っていた矢先の出来事で、残念だなあと思うことしきり。間もなく終わってしまうサービスの利用例を今更書くのもどうかと思ったのですが、いずれどこかで復活してくれることを願い、ちょっと書いてみようと思います。

私はプライベートモードの部屋を作り、例えばこんなふうに使ってました。

●同じPCサーバを使っているユーザとの会話
同じサーバにログインしているユーザからメールが来て相談に乗っていたとき、サーバ上で talk を使おうとしたのですが、相手が大変やりづらそうだったのでLingrで部屋を作り、URLだけ talk で投げました。リアルタイムでの応答と、様々な試行(なにせテキストなんでターミナルから動作結果をコピペするだけで済む)が大変円滑に出来、感動したのを覚えています。しかも後から過去ログを確認出来るところが、作業記録などを起こすときに便利でした。

●メッセンジャーアプリの利用度がばらばらな人々との話し合い

SNSの知り合いなどと、急遽リアルタイムで話し合いをすることになった際に、自分や相手がメッセンジャーを使えない/メッセンジャーサービスがバラバラ、という状況のときに重宝しました。これも、特定メンバーにアナウンスメッセージを送りURL一つで参加してもらえること、メンバーが多様な環境にあってもWWWにさえアクセス出来ればなんとかなること、話し合いが数日にわたっても簡単に前回のおさらいが出来ること、インターフェースがわかりやすく初見でも使いやすいと好評だった(ただし英語アレルギーな人はちょっと戸惑っていた)ことなどが良かったです。

これらとは別に、私のようにプライベートな使い方ではなく、技術談義や、勉強会実況などに使っている例があったかと思います。

結局のところ、私が特にLingrで便利に思っていたのは、
  1. チャットルームへのアクセスのしやすさ(URL一つでOK)
  2. 過去ログの見やすさ、たどりやすさ(これもURLの構成が秀逸)
  3. チャット参加の容易さ(ブラウザ1つでOK、アカウント不要)
  4. 容易に作成出来るチャットルーム(プライベート化など適宜アクセスコントロール出来る)
  5. リアルタイム性を損なわない、ライブ感のあふれるインターフェースと動き
といった部分。確かに個々の要素に注目すれば、IRCやメッセンジャー、BBS、ときにtwitterのような見え方もするのですが、実際に使ってみると、これらが融合したことによる便利さが際立っていたサービスだったと思います。(気軽さ、アプリケーションとしての利用のしやすさが優れていたからこそ、あやしい使われ方をするようになっちゃったのかもしれません。)

テキストベースでリアルタイムコミュニケーションを図るためのツールとして、そしてそれを簡素な形でアーカイブし公開するサービスとして、傑出した出来だったと思います。いずれ、独自にイントラネットで使えるサーバソフトとして、あるいは、例えばOpenPNEやCMSなどに組み込み可能なサービスとして提供されたりしたらうれしいですね。

2009年5月12日火曜日

Optionsの怪

FreeBSD portsからアプリケーションをインストールしようとして、時折困ることがあります。というのは『make時のオプションの意味がわからない』こと。インストールしようとするアプリケーションの知識が中途半端な時『何故このオプションがあるのだろう?』というのが分からなかったりするのです。

そんな状態でports使ってアプリケーション入れたら危険だろう、とか、いろいろあることは分かっているのですが……

例えばsubversionだとこんな感じ。

│ Options for subversion 1.6.2  │
│ ┌────────────────────────────────┐ │
│ │ [ ] MOD_DAV_SVN mod_dav_svn module for Apache 2.X │ │
│ │ [ ] APACHE2_APR Use APR from Apache 2.X │ │
│ │ [ ] MOD_DONTDOTHAT mod_dontdothat for Apache 2.X │ │
│ │ [X] NEON WebDAV/Delta-V repo access module (neon) │ │
│ │ [ ] SERF WebDAV/Delta-V repo access module (serf) │ │
│ │ [ ] SASL SASL2 authorization support │ │
│ │ [X] BDB db4 repository backend │ │
│ │ [ ] ASVN Build and install Archive SVN (asvn) │ │
│ │ [ ] MAINTAINER_DEBUG Build debug version │ │
│ │ [ ] SVNSERVE_WRAPPER Enable svnserve wrapper │ │
│ │ [ ] STATIC Build static version (no shared libs) │ │
│ │ [X] BOOK Install the Subversion Book │ │

これ"だけ"を見て全部のオプションが何を意図していて、何故必要か分かりますか?

こういうときは、Makefile をきちんと読んで、オプションの有無でmakeがどのような動きをするのかを追いかける、というのが、多分正しい手順なんだろうと思います。が、時々これがきついなあと思うことがあるのです。歳だから?とか言わない。

make configの画面だけ切り出して、wikiみたいなところでオプションの解説してくれるようなサービスとかがあったら面白いのかなあ。どうなのかなあ。portsメンテナさんの仕事が増えるだけでしょうか。

ぱっと見でオプションが多くなる理由は、多分なんですが、
・関連するアプリと連携を取る必要があると増える
・OS固有の環境に合わせようとすると増える
・portsメンテナのサービス精神で増える?
みたいなところがあるのかな、と思っています。このあたり、他のOSではどういうふうに対処してるんでしょう。binary packageになってしまっているから、この辺の問題はあまり見えなくなっちゃってるんでしょうかね。

たまにはこういう雑感を書いてみるのもいいかと思い、メモしてみる次第です。

2009年5月11日月曜日

オープンセミナー2009@岡山

オープンセミナー2009@岡山、なるオープンソース&コミュニティ関係のイベントが開催されます。土曜日です。

オープンセミナー2009@岡山 http://os2009.okaya.ma/
日時
2009年5月30日 10:00 - 17:00(11:45から13:00は昼食会)

開催場所
岡山県立大学学部共通棟(南)8206室


内容はまだ未定の部分もいくつかありますが、基本的に講師陣のカラーがよく出ている内容となっている様子。午前中はライトニングトーク9本、後半は50分モノの講演会が4本と、なかなかの分量があるようです。詳しくはプログラムを参照してみて下さい。

中四国圏でオープンソース界隈のイベントに興味のある方、学生社会人問わず、是非ご参加下さいませ。JR最寄り駅から徒歩3分という好立地。高速道路のICもとても近いのでお車での来場もOK。ただしおやつは持参が望ましいと思います。


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