さて今年の内容は、具体的なサービスやシステムに関する発表が前半4件、ソフトウェア開発や文化にまつわる大きな話が2件、という形でした。
- 『チャットワーク』のAWS, GAE活用事例 ( 藤原 吉規 さん @twingo_b )
- RubyやRailsにまつわるエトセトラ ( 山口真央 さん @gutch_jp )
- Kinect for Windows SDKで遊んでみた。 ( 藤原恵美子 さん )
- NFC(近距離無線通信)とクラウド上の音楽のストリーミング再生について ( 寺園 聖文 さん @yokmama )
- この先生きのこるためには ( 和田 卓人さん @t_wada )
- オープンソース? それっておいしいの? - オープンソースでご飯を食べ続ける話 ( 小飼弾さん @dankogai )
オープンセミナー2012@岡山まとめ #OSO2012
http://togetter.com/li/301802
前半4件は様々なサービスや背景技術についての発表。チャットワークはここ最近の勢いが目覚ましいですね。Ruby on Rails, Kinect, NFCといったテーマもそれぞれタイムリーな内容が多く、実例も豊富で盛り上がった講演でした。
後半2件の発表はとても示唆に富む講演だったと思います。
和田さんの講演では、ソフトウェア開発に対しテスト駆動開発という方法について示し、その観点から、ソフトウェア開発などへの取り組みがどのような形になるのか説明されていました。和田さんがどういった経緯でその境地に至ったのか、自らの経験を踏まえ、とても興味深く示されていたのが印象的でした。現在ソフトウェア開発に携わっている方々にとって、テスト駆動開発の話のみならず、自分のキャリアを考える上でとても心強い講演だったのではないでしょうか。
一方小飼さんの講演は、オープンソースソフトウェアに関するプロジェクトやそれに関わる個人や組織などを『仕事』という観点から俯瞰し、ソフトウェア産業における価値観を再考するものでした。講演という形ではありましたが、聴講者とのコミュニケーションを通して様々なことを考える、従来の講演とはまた違った形だったのが面白かったですね。オープンソースソフトウェアの開発からプロジェクトの取り仕切り、さらに異色とも思える様々な仕事を手がけ、物事の基本に都度立ち返られた経験が滲み出ていた講演であったなあと思います。
講演者の方々の貴重な経験や体験を岡山で聴くことが出来、今年も大変充実したイベントとなっておりました。来年も楽しみにしています。
余談:懇親会は相変わらずの濃度でした(笑)